最後の100日~君に幸あれ~

公園の前にはチェック柄の上着を着た沢田君が待っていた。
モデルさんみたいにスラっとしていてモテるんだなぁって再確認した。
沢田君の前を通る女の人は顔を赤くして、見ている。


「沢田君…遅くなってごめん!」

「いいや、こっちこそ急にごめんね?
すぐ近くに水族館できたらしいから、一緒に行こう?」

新しくできた水族館…私は頷き水族館へと向かった。

「沢田君…屋上に行けなくてごめんね。」

「ん?ううん。
何か用事があったんでしょ?大丈夫だよ」

そう言って微笑んでくれる沢田君は優しいと思う。

「あの…沢田君…誤解してると思うんだけど。
私、コウちゃんと付き合ってませんので…えっと、ワケあって、1週間恋人ごっこをしなきゃいけなくて。」

誤解を解きたい。
こうなったのもコウちゃんを傷つけた私が悪いんだけど。

「そうだったんだ…。
大丈夫誤解してないよ。
花宮洸季君だっけ?その人とは友達なんだよね?」

「うん…関西にいた頃仲が良かったの…」

私とコウちゃんが1週間恋人ごっこをしなきゃいけないワケを聞かないでくれるんだ。

「今日は楽しもう」

『ね?』と付け足して首を傾げた沢田君にドキッと胸が高鳴った。


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