最後の100日~君に幸あれ~

「ミイちゃんの彼氏の花宮洸季でーす」

ニコニコしながらコウちゃんは沢田君へと視線を送った。
ごっこだから本当の彼氏じゃないのに…。

「沢田君違うからね!?えっと、違くはないんだけど、違うよ!?」

「か…れし…。
あ…そっか。」

「お前なんかにミイちゃんはやらんからな!」

胸元で沢田君へ誤解を解くために、違うと手で伝えていたその手をコウちゃんに握られた。

「な、な、…」

沢田君は口をパクパクさせ驚いている。

「ちょっとコウちゃん!
やめてよ!本当に付き合ってるわけじゃないじゃない!
沢田君が困ってるでしょ。

沢田君…ごめんね?」

「はいはい。
ごめんごめん」

パッと手を離し、ニコニコと笑うコウちゃん。
沢田君はずっと難しい顔をしている。

「沢田君ごめんね?
前関西の方に住んでいた時仲良くて…」

「あ、うん。

大丈夫。
またね。」

そういい沢田君は早足にカフェを出て言ってしまった。

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