キミが好きなのは俺
まだ明るいはずなのに、厚い雲が空を覆っているせいか、外が暗く感じる。
そして、吹き抜ける風も、冷たい。
3号館に着き、5階を目指して一段一段ゆっくりと階段を上る。
まだまだ最近なのに、優くんと一緒に並んで階段をのぼった思い出が私の心を満たした。
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『陽菜ちゃんは俺のことが好きなのかもな。』
『俺のこと見てたっていうのは、事実でしょ?』
『あんまり深く考えなくていいよ。』
優くんの大きくて温かな手のひらが、私の頭にぽすっと置かれて・・・
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あの時の優くんの声と共に、鮮明に思い出される。