キミが好きなのは俺
そんな、何も答えない私を見て、優くんは
私の肩を掴む手の力を強めて、少し私に体を預けるようにして
「…いい加減認めなよ、陽菜ちゃんは俺が好きなんだって…。」
私に告げたのか、独り言なのか、小さな声でつぶやいていて
私が優くんの顔を見たときには、その視線は床に落ちていた。
そして、悔しそうな、悲しそうな、苦しそうな、なんとも言えない複雑な表情をしていた。
「……っ…。」
私の目から涙が一筋こぼれる。
何を…認めるの?
私が優くんを好きだって、認めろってこと…?
自分でも分からない自分の気持ちなのに、どうして優くんはそう決めつけることができるの?
どうして…決めつけようとするの?
決して穏やかじゃない優くんの表情。
私のことも優くんのことも、私はきっと肝心なところが何も分かっていないのに
答えを求められて、その答えを出さないといけない…。
そう思ってしまうと、摑まれた肩のように心がぎゅうっと締め付けられ
どんどん心が追い詰められていく。