人魚姫の願い
水が結ぶもの



次の日。

私はいつも通り学校へ向かった。

昇降口で私は種村大智くんと会った。

「あっ‥おはよう!」

「‥‥‥‥。」


見事に無視されてしまった。

まぁ‥無理もないよね‥。あれだけ、怒らせちゃったんだから‥。


私はそのまま教室に向かった。

教室に行くと険悪な雰囲気が流れていた。

「あんた、それ本気で言ってんの?」

智未ちゃんと大智くんがにらみあっていた。

「ああ。俺は本気だ。」

どうやら2人は喧嘩しているようだった。

「ふ‥2人とも‥喧嘩はやめて‥」

私がそう言うと今度は私にそれがむいた。

「‥元はと言えば、お前があの時こけていなかったら智未と喧嘩なんてバカなことしなかったよ。それにさっきのはお前の話だったんだよ。」

「えっ!?わ‥私?」

大智くんがするどく睨んでくる。

「‥俺はお前と同じ水泳部で3年間なんてやっていけない。それで、お前には水泳部をやめてほしい。」

随分な言い分だった。

「大智、そんなこと言うもんじゃないでしょう?あんた、仲間に向かってなんてこと言ってんの?それでも仲間?」

智未ちゃんが肩を怒らせながら言った。

「俺は綾瀬のこと仲間だなんてこれぽっちも思ってないから。ただのクラスメイトで部活が一緒ていうだけのことだよ。仲間でもなんでもないだろう?」

ズキッ!!

その言葉にとても傷ついた。

「‥大智‥言っていいことと悪いことがあるよ。今すぐ、美凪に謝って!」

これ以上は見ていられなかった。

「智未ちゃん!もういいから!!」

私は智未ちゃんの腕をつかんだ。

「で‥でも、こいつは‥!」

「言われても仕方ないことを私はしたの!だからもう‥何も言わないで‥。」

そう言うしかなかった。

「み‥美凪‥。」


大智くんの言葉で私はクラスの信用をなくしたんだということに気づいた。

私は‥クラスのお荷物‥。


私がうつむいていると大智くんがまた言った。


「‥綾瀬よかったな。まだ、かばってくれる友達がいて。」

「大智!!!」

智未ちゃんが大智くんを睨んだ。

私は耐えられなかった‥。耐えられないよ‥。

「‥ごめん。‥みんな、ごめんね‥。‥今日は体調、悪いから帰るね。」

そう言って私は教室を後にした。


私には‥あの教室に‥居場所なんて、ないのかな?



気づけば私は室内プールに来ていた。プールには誰もいかった。


「‥泳ごうかな‥。」





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