クールな公爵様のゆゆしき恋情
「アレクセイ様、ご安心下さい。私達の婚約は本日をもって解消されました」
……え?
ラウラは今、何て言ったんだ?
現実を認めたくない為か、頭が回らない。
そんな俺にラウラは、晴れやかな笑顔でとどめを刺した。
「私はアンテス領に帰りますのでもうお会いする事は無いかと思います。今までありがとうございました」
アンテスに帰る?
もう会う事は無い?
ラウラは軽やかに踵を返し、俺の前から去って行く。
俺は、あまりの衝撃に追いかける事すら出来ずに、その場に呆然と立ち尽くす。
俺は……ラウラの婚約者ではなくなったのか?
そんな馬鹿な! 俺達の結婚は昔から決まっている事だ。ラウラが他の男を想っていたって、それは決して変わらない。
だがラウラは、はっきりと婚約は解消されたと言い切った。
居ても立っても居られなくなり、俺はその場から駆け出した。
「アレクセイ様、お待ちください!」
デリア達の声が追って来たけれど、相手をしている余裕はない。
振り返らずに広間を出て長い廊下を進み、王宮の奥。国王の間へ辿り着いた。
「アレクセイ殿下?」
護衛の騎士が戸惑いながら声をかけて来る。
「陛下は?」
「中にいらっしゃいますが、これから夜会へ……」
騎士の言葉を最後まで聞かず、俺は勢い良く扉を開けた。
……え?
ラウラは今、何て言ったんだ?
現実を認めたくない為か、頭が回らない。
そんな俺にラウラは、晴れやかな笑顔でとどめを刺した。
「私はアンテス領に帰りますのでもうお会いする事は無いかと思います。今までありがとうございました」
アンテスに帰る?
もう会う事は無い?
ラウラは軽やかに踵を返し、俺の前から去って行く。
俺は、あまりの衝撃に追いかける事すら出来ずに、その場に呆然と立ち尽くす。
俺は……ラウラの婚約者ではなくなったのか?
そんな馬鹿な! 俺達の結婚は昔から決まっている事だ。ラウラが他の男を想っていたって、それは決して変わらない。
だがラウラは、はっきりと婚約は解消されたと言い切った。
居ても立っても居られなくなり、俺はその場から駆け出した。
「アレクセイ様、お待ちください!」
デリア達の声が追って来たけれど、相手をしている余裕はない。
振り返らずに広間を出て長い廊下を進み、王宮の奥。国王の間へ辿り着いた。
「アレクセイ殿下?」
護衛の騎士が戸惑いながら声をかけて来る。
「陛下は?」
「中にいらっしゃいますが、これから夜会へ……」
騎士の言葉を最後まで聞かず、俺は勢い良く扉を開けた。