クールな公爵様のゆゆしき恋情
憂鬱な気持になりながらアレクセイ様の様子を窺いました。
そのお顔に浮かんでいたのは怒りでは有りませんでした。とても傷付いた様な表情だったのです。けれどそれは直ぐに消えました。
「ラウラ……俺はフェルザー公爵になった時に決めたんだ」
アレクセイ様の声は傷付いた者の弱弱しいものではなく、決意を秘めた力強いものでした。
「何を決められたのですか?」
「ラウラとやり直すと。もう同じ失敗は繰り返さないと」
「私と? それは婚約の事でしょうか?」
フェルザー公爵としての立場では、婚約解消は認めないとの宣言でしょうか?
アレクセイ様は迷いの無い様子で頷きました。
「今は無理でもいつかラウラに信用して貰える様になる様に努力する。過去に酷い八つ当たりをしてラウラを傷つけけて遠ざけた事を後悔しているんだ……悪かった」
芝の上に向かい合わせで座ったアレクセイ様が私に頭を下げました。
うそ……ですよね?
私は目の前の光景が信じられず、頭が真白になってしまいました。
何が起こっているのか、理解が出来ないのです。
八つ当たりとは婚約が気に入らなくて私に辛く当たった事でしょうか?
そうだとしたら同じ状況の今、どうして突然私とやり直したいと言い出すのでしょうか。
アレクセイ様は三年も私を無視し続け、どんなに求めても私を決して受け入れてはくれなかったのに!
そのお顔に浮かんでいたのは怒りでは有りませんでした。とても傷付いた様な表情だったのです。けれどそれは直ぐに消えました。
「ラウラ……俺はフェルザー公爵になった時に決めたんだ」
アレクセイ様の声は傷付いた者の弱弱しいものではなく、決意を秘めた力強いものでした。
「何を決められたのですか?」
「ラウラとやり直すと。もう同じ失敗は繰り返さないと」
「私と? それは婚約の事でしょうか?」
フェルザー公爵としての立場では、婚約解消は認めないとの宣言でしょうか?
アレクセイ様は迷いの無い様子で頷きました。
「今は無理でもいつかラウラに信用して貰える様になる様に努力する。過去に酷い八つ当たりをしてラウラを傷つけけて遠ざけた事を後悔しているんだ……悪かった」
芝の上に向かい合わせで座ったアレクセイ様が私に頭を下げました。
うそ……ですよね?
私は目の前の光景が信じられず、頭が真白になってしまいました。
何が起こっているのか、理解が出来ないのです。
八つ当たりとは婚約が気に入らなくて私に辛く当たった事でしょうか?
そうだとしたら同じ状況の今、どうして突然私とやり直したいと言い出すのでしょうか。
アレクセイ様は三年も私を無視し続け、どんなに求めても私を決して受け入れてはくれなかったのに!