エメラルド・エンゲージ〜罪の葉陰〜

「それに関連して始めたクリスマスシーズンのイルミネーションも好評なんだよ。
その時期になったら、また一緒に来よう」

「はい」

「さて、午後はどうしようか。……リイナ、そろそろ疲れたかい?」

「いえ、そんなことないです」

「そう?乗り気じゃなさそうなところを無理に連れてきてしまったからね。
ちょっと強引だったなと反省してたんだ」

そんな、と私は首をふった。

「最初は戸惑いましたけど……でも、すごく楽しいです。
素敵な場所に連れてきてくださって、ありがとうございます。旦那様」


それが今の本音だった。


最初はマジュを放っておいてこんなことをしてていいのかと不安だったけど、途中からはすっかり今日の外出を楽しんでしまっている自分がいた。

博物館やアミューズメントパークなんて、知識としては知っていても、来るのは初めてだったし……。
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