エメラルド・エンゲージ〜罪の葉陰〜
あんな別れ方をしてしまったけど、もしかしたら今もねえさんは、私を想ってくれているんじゃないか―――
ぜんぶあきらめたふりをして、そんな都合のいい期待をずっと抱き続けてきた。
でも違ってた。
ねえさんは私のしたことを許さずに、自分で自分の命を終わらせてしまってた。
『あのまま死ねればよかったのに―――もう耐えられないって―――』
なんで?どうして?どうしてこんなことになったの?
身体を売る仕事が楽じゃないことくらいわかってた。
でもねえさんはいつも明るくて、弱音を吐くところなんて見たことがなかった。
死んで楽になりたいとまで思ってたなんて、私、知らなくて……。
私のせいでねえさんは余計に苦しんだの?
私がねえさんを殺したの……?
(助けなければよかったの?)
私は一体、どうすればよかったの。
それを考え出すと、ぐにゃぐにゃと歪んだ迷路に放り込まれたような気分になる。
どこを進んでも戻っても道はすべてめまいがするほどにねじれていて、いくら歩いても出口はなくて。
そのうちぬかるみに足を取られて、動けなくなる。
重たい身体はそのまま、泥に沈んでいきそうになる……。