溺愛〜ラビリンス〜
「翔兄ぃ…ごめんなさい。ダメだよ…翔兄ぃは死んじゃダメ!」
柚は泣きながら俺に謝る。
「じゃあ生きて俺の傍にいろ?これからも俺がお前の事を守るから…だから…傍にいろ。もう何処にも行くなよ?」
俺の言葉に頷く柚に安堵した。柚に言った言葉は嘘じゃない。柚がいないなら俺も生きていられない。柚の傍にいる事が、柚を守る事が俺の全てだから…
柚が寝てしまって静かになった部屋で、柚の寝顔を見ながら頬に触れて、柚が俺の所に戻って来た事を改めて実感してホッとする。
幹部室に戻ると凌達が既に来ていた。柚の事を心配しているみんなにしばらく目が離せない事を伝え、警護を強化する様に指示を出す。話しを終えた時俺の携帯が鳴った。
画面を見ると知らない番号だった。不審に思いながら通話にする。
「…はい」
出ると柚の親友、王龍の姫の立花有希だった。
『もしもし…あの…立花です。』
「あぁ…」
『柚ちゃんの様子どうですか?』
心配そうに聞いてくる有希ちゃんにそう言えば礼を言っていない事に気づく。