溺愛〜ラビリンス〜

校舎の中に入って来た柚に声をかける。


「柚?」


「…ゆう、くん…」


俺がいた事に驚いた様子の柚は戸惑った声を出した…


「もう大丈夫なのか?」


俺は笑顔を作り話しかけた。


「…うん。」


玄関で少し会話をして、上履きに履き替えた柚達と一緒に廊下を歩き、柚の教室に向かった。



柚の教室が近づくと、柚の様子が明らかにおかしくなった。


「柚…大丈夫?」


心配した上森が声をかけると引きつった表情で答える柚にやはり無理だったのではと不安になった。


「柚?無理するな…今日からじゃなくても良いんだ。駄目なら、俺が一緒に帰るから…正直に言え?」


俺が言うと小さく返事をする柚に黒田が口を開いた。


「ユズユズ…同じクラスに6人チームの下の奴がいる。だから安心して良いよ?」


6人か…黒田の言葉に柚は少し落ち着いた様だった。


「ありがとう…みんな。取りあえず、教室入ってみる。ユウくんもし駄目だったら一緒に帰って?」


「分かった。柚が教室入って暫くは廊下にいてやるからな?」


何とか柚の不安を取り除いてやりホッとする。俺は柚の頭に手を乗せポンポンとした。




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