溺愛〜ラビリンス〜


「おい報告しろ。」


後ろに控えていたユズ姫と同じクラスの奴等に声をかけた。


「はい…帰り際、鷹宮が姫に接触してきました。すみません気が緩んでました。離れた所にいて気づくのが遅れてしまいました。」


ユズ姫を教室で警護していた一人が報告する。


「接触って具体的に何があったんだ?」


爽が焦った様子で聞く。

「俺達が気がついた時には上森さんが姫と鷹宮の間に入って姫を庇ってました。俺達が姫の所に行って鷹宮に問いただすと姫と話しをしたいと言ったので、俺達は総長に話しを通さなければ姫と話しはさせないと言っておきました。」


「ハァ…ユズ姫は大丈夫かな?」


「…分かりません。でも俺達の説得で総長達にこの事を話す事を納得はしてくれました。」


「「「「「「すみませんでした。」」」」」」


警護の奴等が全員で頭を下げている。


「お前等…揃いも揃って何やってんだよ!」


俺が怒鳴ると爽がらしくなく冷静な感じで話し出す。


「まぁまぁ、熱くなんなよ?同じクラスなんだから完璧な防御なんて無理だよ…ただ…もっと気を引き締めてくれよ?」


「「「「「「はい。」」」」」」




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