溺愛〜ラビリンス〜

「…そうか。」


「兎に角さーユズユズから絶対目を離さないようにするのが肝心だから、3班のチーム編成して交代制で警護しろ。」


爽が親衛隊長らしい指示を出す。


「絶対に隙を作るな?」


俺も警護の奴等に檄を飛ばす。


「「「「「「はい。」」」」」」


「里中、田原、お前等が中心になって班編成しろ。」


「「はい。分かりました。」」


二人が返事をした。

話しが決まった所で俺は爽に聞く。


「翔真は何時に帰ってくる?」


「うーんユズユズの事もあるからそんなにグズグズしないで帰って来るんじゃない?」


「…そうだな。」


翔真と渉は傘下のチームのトラブルで出向いていた。本当はユズ姫の登校初日だから傍にいたかったんだろうけど…

爽と話しながら階段を上がってユズ姫がいる幹部室へ向かった。


「取りあえずユズ姫の前でこの事を話すのは控えよう…」


「…そうだな。翔真が帰って来てからだな?」


「あぁ」


ドアを開けるとユズ姫はおやつのアイスクリームを食べていた。


「ユズユズ美味そうだね?」


「爽くん先に食べちゃってるよ?」




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