溺愛〜ラビリンス〜
ユズ姫が俺にも聞いてきた。アイスを一つ選んで冷凍庫のドアを閉めながら答える。
「俺はユズ姫と同じ物で良いよ。」
「そう?分かった。」
俺がアイスを開けながらソファーに座った所で、翔真と渉が帰って来た。
「ただいま…」
「お帰りなさい。」
渉がドアを開けながら挨拶にすると、ユズ姫は笑顔ですぐに挨拶を返した。渉の後ろから翔真も入って来て、俺達も二人に声をかける。
「ユズちゃんアイス食べてるの?」
渉が早速、気にして声をかけた。
「うん。」
「ユズ、食べたの一個だけか?」
翔真は父親のようにユズ姫に聞いている。本当に心配症だな…ユズ姫もさすがに苦笑いをしている。
「大丈夫だよ?これ一個しか食べてないよ?」
「そうか…なら良い。美味いか?」
翔真はユズ姫に優しい眼差しを向け、頭をポンポンとした。
「うん!翔兄ぃも食べる?」
ゲッ…翔真は甘い物苦手なのにユズ姫無理だろ? ユズ姫とんでもない事を言うな…
「…イヤ、今日は良い。」
「そうなの?いつもは一緒に甘い物食べるのに…」