溺愛〜ラビリンス〜
ユズ姫の言葉にみんなの動きが止まる。ハァ?翔真が甘い物?嘘だろ…
「ユズ姫…いつも翔真と甘い物食べてるの?」
凌が恐る恐る聞いた。分かる…みんな同じ気持ちだからな。
そんな俺達の気持ちも知らずユズ姫は嬉しそうに答える。
「うん。私が作ったケーキとかドーナツとかクレープとか一緒に食べてるの。」
静まり返る部屋…翔真、大丈夫なのか?あんなに甘い物苦手なのに…ていうか、翔真がケーキやクレープを食ってる姿が想像できない…イヤ、想像するのが恐ろしい…それが普通だと思っているユズ姫…スゲェな。
みんな同じ事を思ったらしく翔真をジッと見ている。
「ユズの作った物は美味いんだよ。」
翔真がみんなの視線に気づき、そう言ってプイッと横を向いた。
「翔兄ぃが特に好きなのはチョコバナナのクレープなの!」
凄い嬉しそうに言ってるけど、ユズ姫…翔真は多分…イヤ、絶対に好きじゃないと思う。
「そ、そうなんだ…」
流石の爽も言葉が出ないらしい。
「…柚ちゃんいつも翔真に作ってあげるの?」
渉がそれとなく聞くと
「うん。けっこうよく作るよ?」
と笑顔で言うユズ姫。