溺愛〜ラビリンス〜

「ハァ、ハァ、ハァ…」


唇を離すと柚は苦しそうに荒く呼吸をして涙目で俺を見る。


「ハァ…翔兄ぃのバカ!ハァ…何でこんなに長いの?」


怒る柚に笑いが込み上げる。


「クックッ…悪かった。つい長くなった。」


俺は笑いながら本音を言った。


「ついって何よ?」


柚はむくれてしまった。


「ついはついだ。無意識についつい長くなった。」


俺がそう言えば呆れた顔をする柚……


「もう知らない!」


そう言ってそっぽを向いた。


「クックック…悪かった怒るな。まぁ柚は怒った顔も可愛いけどな?」


そんな会話をしているうちに観覧車は頂上からゆっくり下がっていた。


「話してる間にだいぶ下がったな。」


俺がそう言うと窓を覗いて景色をじっと見る。


「本当だ。ねぇ翔兄ぃ…私思ったんだけど…」


「何だ?」


「あのジンクスをすると、頂上の景色を見る事できないよね?何だか損した感じしない?」


はっ?何て色気のない事言うんだ…まぁ柚らしいか…そんな所も含めて好きなんだから仕方ないが…




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