溺愛〜ラビリンス〜
「いやいい。…柚、怖いなら次のエリアに行くか?」
ゆうくんが気使って聞いてくれた。私がサメのが怖くてしがみついていたって思ったんだろうな…
「ううん、大丈夫だよ。ちょっと迫力があってビックリしたけどもっと見たい。」
「そうか?」
「うん。」
私はサメのいる水槽に恐る恐る近づいて行く。ゆうくんも私を心配してすぐ後ろを歩いて来ている。
水槽の前に来ると丁度サメがこちらに近寄って来た。
「うわぁ…」
サメは大きな口を開けて旋回すると悠々と離れて行った。
「この水槽には何種類かのサメが泳いでいるんだな…」
「うん。サメって結構種類いるんだね。」
「あぁ…」
「ねぇ、ゆうくん…」
「どうした?」
「他の生き物も一緒にいるけど、食べられたりしないのかな?」
水槽にはサメの他にもエイ等の魚が泳いでいる。
「そうだな…こういう所のサメは飼育員に餌を貰っていて腹減ってないから襲わないんだろう。」
「ふーん。お腹空いてないのか……確かにお腹いっぱいの時に食べ物出されてもうれしくないもんね。」
「そうだな。」