ツンデレ社長の甘い求愛
上司……といえば、社長。
そういえば最近顔を合わせていない。

どうやら忙しいらしく、出張が立て込んでいるらしい。

社員みんなは会社で会うリスクが減って喜んでいるけど。


フラワーカフェの方は社長直々に大きなテコ入れを施し、料理も接客も評判は上々だとか。ショップでの自社商品の売り上げもアップしているらしい。

さすがは社長だと思う。


あの日、一緒にカフェで食事をしたときは一瞬目の前にいる社長は、社長ではないような気がしてしまった。

勤める会社の社長ではなくて、ごく普通の年上の男性というか、頼りになる直属の上司というか……。

つまり身近な人って感じてしまったんだ。

あのときばかりは社長がいつも纏っている空気とは違って、他人を受け入れているような優しいもので溢れていて、癪だけど心地よかった。


時折カチンとくるようなことを言われたけれど、軽く受け流せるものだったし。

でもこうやって職場で日々仕事をしていると、社長はやっぱり私の勤めている会社のトップであり、一社員の私が簡単に会える存在でも、気軽に話せる相手でもないと実感させられていた。
< 118 / 347 >

この作品をシェア

pagetop