ツンデレ社長の甘い求愛
「仙田くんはよくデパ地下利用をしているの?」

「まぁな、これでも彼女ナシの寂しい独身男性だから」

あれから仙田くんとデパ地下を回り、お互い買い物を済ませて最寄り駅へと向かっていた。

退社ラッシュの時間帯ということもあって、歩道には同じように駅に向かう人で溢れていた。


自然と近い距離で肩を並べながら歩いているものの、お互い変にドキドキしないのは長年切磋琢磨してきた同期だからかもしれない。

「馬場はさ、やっぱ休みの日とか彼氏に手料理振る舞ったりしているの?」

「……えっ!?」

「勝手にそんなイメージ持ってるんだけど、違った?」


手料理? 私が? バーチャルな彼氏に?

仙田くんもみんなと同じく、私にラブラブな彼氏がいると信じているひとりなんだよね。

でもそっか、普通はそう思うよね。

本当に彼氏がいたら、作って食べてもらって「美味しい」って言ってもらいたいって思うだろうし。

「えっと……まぁ、それなりに」

肯定するとすぐに「やっぱりな」の声が。

罪悪感が細い針と化し、チクリと胸に突き刺さる。
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