ツンデレ社長の甘い求愛
「お気遣いありがとうございます。お疲れ様」

「お疲れ、またな」

改札口を抜けてそこで別れた。

あっという間に人混みに紛れ、仙田くんの姿が見えなくなってしまう。

同期はたくさんいるのに、なんだかんだいって仙田くんと一番ソリが合うんだよね。

私も背を向け、ホームへと向かっていく。


中には「女のくせに」って思っている同期もいる。

同性からも、仕事やりすぎとか陰口言われているのを聞いたことがあるし。

その点仙田くんは、そんなことは一切ない。

気兼ねなく話しかけてくれるし、なにかと気遣ってくれるし。

同じ部署だからこそ、分かる苦労もあるからかもしれないけれど、仙田くんの存在に助けられたことが何度もある。

これからも大切にしたい同期仲間だよ。


仙田くんの存在に感謝しながら、満員列車に揺られ自宅マンションへと向かっていった。


「疲れた~」

マンションのエントランスを抜け、エレベーターに乗り込むと思わずひとり言を漏らしてしまった。

何年経っても、満員列車に乗るだけでどっと疲れが増してしまう気がする。

最初の頃は満員列車に乗るのが嫌で、無駄に時間を潰して帰ったこともしばしば。
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