ツンデレ社長の甘い求愛
「では週末を楽しみに出張行ってきます」

あぁ、だめだこれ。

楽しみに……なんて言われて胸が苦しすぎるほど鳴っている。


やっぱり私、山本さんのことが好き。

不確かな気持ちだと思っていたけれど、そうじゃない。

私……山本さんのこと、好きだよ。


「帰りましょうか」

「はい」

カイくんたちと同じように、私と山本さんも肩を並べてマンションへと向かっていく。

完全オフの私の姿を見ても、一切表情を変えない人。

一緒にいると穏やかな気持ちになれて、人の気持ちを汲み取ってくれる人で。


なにこれ、私……完全に山本さんのこと好きになっちゃっているじゃない。

認識すればするほど、トクントクンと胸が高鳴り出してしまう。

上手く呼吸ができなくなるほどに――。

けれど肩を並べて一緒に歩いている。

たったこれだけのことで幸せな気持ちになれてしまっている。

チラッと隣を歩く彼を見れば、カイくんと並んで歩くラブちゃんを愛しそうに眺めていた。
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