ツンデレ社長の甘い求愛
「それにかすみ先輩がしっかりしないと、主任が恐怖心いっぱいで死んじゃいますよ?」

「――え?」

資料を再度読み込もうとしたとき、亜美ちゃんがコソッと耳打ちしてきて、言われるがまま指差す方を見る。

すると松島主任が両手を握りしめた状態で、ブルブル震えていた。

「さっきからずっとあぁなんです。珈琲を出しても手を付けませんし。後輩としても、もう少し主任にはしっかりしてもらいたいものです」

「ふぅ」と溜息交じりで話す亜美ちゃんに、苦笑いしてしまう。

いや、彼女の言うことは最もだ。

私だって常日頃思っていることだもの。

「だけどまぁ、あれが松島主任の良いところでもあるんじゃないかな?」

部下としてさり気なくフォローするものの、亜美ちゃんは顔をしかめた。

「えぇー、まぁ人としては良い人でいいと思いますけど、上司としてはまったく頼りになりませんよ」

バッサリ言い捨てる亜美ちゃんに、もはやフォローする余地もない。

「その点かすみ先輩は頼りになります! 色々教えてくださいますし、憧れの上司ですよ」

「亜美ちゃん……」
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