ツンデレ社長の甘い求愛
思い出してしまうのは空港のロビーでの一幕。


あの時のハグとキスは、ただの感謝の気持ち? それとも――。

しかも『無性にお前にキスしたくなった』ってなに!?


容量オーバーに陥り、頭を抱え込んでしまうと隣にいたカイくんが心配そうに、鼻を鳴らしてきた。


「ごめんねカイくん。せっかくの散歩中なのに」

頭を撫でると「気にしないで」と言うように「ワンッ」と答えてくれた。


訪れていた公園には広い芝生があり、家族連れたちが各々ボールやバトミントンなどで楽しんでいて、楽しむ声が響き渡っている。


そんな中で私とカイくんは芝生に直に座り込んでいた。


「カイくん……私、社長に今度会ったらちゃんと打ち明けるね。もしかしたらラブちゃんと一緒にお散歩できなくなっちゃうかもしれないけど……それでもカイくんは許してくれる?」


社長が知っているのは会社での私だけ。

すべてを打ち明けたら、今までのように接してくれないかもしれない。

嘘をついていたのだから。


拒絶されてしまったときのことを考えると怖いけれど、でも――。
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