ツンデレ社長の甘い求愛
するとここで浅野さんがやっと口を開いた。

「そうですね、こればかりは授かりものですし、なによりおふたりはまだ新婚です。会長、もう少々おふたりの時間を楽しませてあげてはいかがでしょうか?」

「しかし……」


渋る会長に、浅野さんは笑顔でばっさり言った。

「大丈夫です、会長はまだまだ長生きされますから。……そうなるよう、今後も私がしっかりサポートいたします」

浅野さん……。

これにはさすがの会長も押し黙り、納得せざる負えなかったようだ。




「悪かったな、やっぱり今日も押しかけられてしまって」

「構いませんよ、楽しかったですし」

あれから会長と浅野さんは夕方までおり、十七時を過ぎた頃帰っていった。


ふたりが乗ったタクシーを見送りながら、大喜さんが申し訳なさそうに謝ってきたものだから、すぐに首を横に振った。

「それに嬉しいです。大喜さんと会長がどんどん仲良くなっていくのを目の当たりにできるので」

にっこり笑っていえば、大喜さんは面食らい、照れ臭そうに頭を掻いた。
< 346 / 347 >

この作品をシェア

pagetop