ツンデレ社長の甘い求愛
「よかったです、引っ越し先ここに決めて。ラブもお友達ができてよかったな」

「ワンッ!」

まるで山本さんの言葉が理解できているかのように、絶妙なタイミングで答えるラブちゃん。

「よろしくお願いします」

「いいえ、こちらこそ」

つられるように私も頭を下げてしまったところで、気づいた。


あぁ、そっか。
山本さんは私の素の姿を見ても、表情ひとつ変えないからだ。


普通、こんな完全寝起きなスタイルで出てきたら、なにかしら反応を起こされてしまうはず。

驚いたり絶句したり、ガン見されたり……。

なのに山本さんは私を見ても、至って普通だった。

まったく表情を変えなかった。


初めてかもしれない。
こんな姿を見られてもドン引きされないのは。


いくら初対面で普段、私がどんな格好で仕事に行っているか知らないにしても、普通は引くレベルだよね、これじゃ。
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