好きになるまで待ってなんていられない


そう言って袋を渡された。

「え?」

「今は女物は何も無くなったからな。ま、あったってあいつの物を使わせたりしないが。
適当に必要そうな物を放り込んで買った。あー、買った物を見て変態だとか思うなよ?…要ると思ったんだ。
帰るって言ってる人間に、必要な物を買えって言ったところで買わないだろ?」

…もう、…この人は。

「帰ったら風呂、先に使うといい」

「…はい。え、でも、社長より先なんて…」

「そんな事は気にするな。あー、それも変態だと思うなよ?」

「はい?」



「風呂、溜まったぞ」

「はい、有難うございます。すみません、社長にこんな事…して頂いて。では、先に使わせて頂きます」

「俺ん家だから俺がして当たり前だ。妙な気を遣わなくていい。ゆっくりでいいからな」

「はい、有難うございます」

「これ、少し大きいだろうが俺のジャージとTシャツだ。洗濯はしてある物だから。
嫌じゃなかったら使ってくれ。あと、袋の中、見たら解るけど、パンツは一応買って置いたからな」

「あ、…。はい」

…。

確かに…、袋の中にある。だから変態じゃ無いからなって言ったんだ。


「布団は、あの部屋に敷いて置くから」

リビングの横の和室を指差した。

「解りました。あ、私、自分でやります」

「いいから。出たら声掛けてくれるか。俺は書斎に居るから」

今度指を指した方、ドアの隙間から明かりが洩れていた。
あそこに居るって事ね。

「解りました」
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