極上な御曹司にとろ甘に愛されています

萌は差し障りのない答えを田中に返すが、彼が何故赤くなっているのか気づいていないらしい。

俺は電話を切ると、すぐに田中に声をかけた。

「田中、資料早く作って」

田中を急かして彼の気を逸らし、萌にチャットを打つ。

【萌、ボタン外すと、胸元見えちゃうよ】

隣にいるのに変だとは思ったが、ここでは口に出して言えない。

萌はコピー機の紙の補充を終えると、パソコンを立ち上げる。

そんな彼女の様子を横目チラッと見ると、俺のチャットのメッセージを見た萌が青ざめた顔をして「……う……そ」と呟き、ギュッとシャツの胸元を掴んだ。

【ちゃんとシャツのボタンは閉めようね。でないと、俺も落ち着かないから。それと、しゃがむと太股まで見えるから気をつけて】

カチャカチャ音を立てながら萌にチャットを送ると、すぐにそのメッセージを見たのか、彼女も俺にチャットを送ってきた。