極上な御曹司にとろ甘に愛されています

「ああ、これは真木さんが担当なんだけど、費目が確か決まってたから、後で真木さんが戻ってきたら費目聞いて処理して」

「ありがとうございます。あの……高橋さん、ついでにこの書類も聞いていいですか？」

「もちろん」

そんな感じで萌の仕事のフォローをしながら、十五時からの打合せの資料を作っていると、真木さんが戻ってきた。

時刻は午前十一時過ぎ。

「高橋、相田さん、外で打合せするから一緒に来て。田中は電話番頼むわ」

「……はい」
田中が落ち込んだ顔で返事をする。

「真木さん、何か資料とかいりますか？」

萌が緊張した面持ちで真木さんに指示を仰いだ。

「いや、大丈夫だよ。全部、俺の優秀な頭の中に入ってるから」

真木さんがニコッと歯を見せて笑いながら、自分の頭をトントンと指で叩く。