極上な御曹司にとろ甘に愛されています
「妬いてなんかいません!」

図星を指されてドキッとした私は、ムキになって否定する。

「あの人、見た目は若く見えるけど、もう五十近いし幸せな結婚もしてて高校生の子供もいるからね」

え?五十近い?

「……全然そんな風に見えない」

私がショックを受けていると、恭介はクスッと声を出して笑った。

「あの人、化け物だから。でも、萌にはもっと今みたいに本音を言って欲しいな……ゴホゴホッ」

恭介が口を押さえて咳き込む。

「まずは自分の心配をして下さい」

少し厳しい口調でそう言うと、私は恭介の背中をさすった。

彼の咳が落ち着くと、薬を飲ませて、ベッドに寝かせる。

「お皿片付けてきます」

トレーを持とうとすると、恭介に手を掴まれた。

「そんなの後でいいから、ここにいて」

体調が悪いのに、恭介は強く私の手を握ってくる。
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