極上な御曹司にとろ甘に愛されています
大人の女性だなって思った。

「冷たい男は嫌われるわよ。お邪魔なようだから私は消えるわ。お大事にね」

日高さんは私に向かってにっこり微笑むと、寝室を出ていった。

「騒がしい女でごめんね。薬飲まないといけないから、何か食べようか?」

高橋さんが王子スマイルで私に聞いてくる。

「……うん」

私は返事をすると、高橋さんは嬉しそうに微笑んで私の頭を撫でた。

「いい子だ」

夢ならずっと彼を独占したい。そんな欲張りなことを考えてしまう私は嫌な子かもしれない。

現実世界では手の届かない相手。でも、夢の世界くらい自分の気持ちに素直でいたい。

彼を避けずに、彼に甘えて……。

それからも、高橋さんはお粥を作ってくれたりして甲斐甲斐しく世話をしてくれた。
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