極上な御曹司にとろ甘に愛されています
何度寝ても見るのは私が病気で高橋さんがお世話をしてくれる夢。

夢も段階を踏んでいるのか、私の体調は少しずつよくなっていて……頭もはっきりしてきた。



カタカタ、カタカタ……。

パソコンのキーボードを叩く音で夢から覚める。

卓が論文でも書いてるのかな?

うちの実家は群馬。私は東京で就職したし、弟も東京の大学に通ってて私達姉弟はお互い東京で一人暮し。

同じ私鉄路線に住んでるせいか、時々卓はふらりと私のアパートにやって来る。

だから、また卓がご飯でも食べに来たのかと思った。

喉が渇いているが、起きてキッチンに行く気力はない。

「……卓、お水持ってきて」

頭までスッポリ布団をかぶって、弟に声をかける。

また寝たら高橋さんの夢を見れるのだろうか?

だったらずっと寝ていたい。
< 75 / 318 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop