ムーンライト・テンプテーション ~つきあかりに誘われて~ 
「チラッ」でも私の視線を感じたのか、光さんが私の方を見た。

「どうした」
「えっと。わたし・・・幸せです」

幸せを実感して嬉しいって思うと、なんで涙が出そうになるんだろう。
だから、最後の方はちょっと声が震えてしまった。

「・・・俺も」
「は・・・」

急に光さんの顔が近づいてきた。
と思ったら、唇にキスされた。

私は「え!」と小声で叫びながら、両目を見開いた。
唇こそ離れているものの、光さんの渋カッコいい顔と、切れ長のつり目は、まだ私の間近にあるし!

「おまえが今酒飲めねえから、お神酒交わす代わりにキスするって言っただろーが。忘れたのか」と囁いた光さんに、私は「あ・・・れ?そう、でしたっけ。幸せ過ぎて忘れてました」と間近にいる光さんに囁き返した。

そしてエへへとごまかし笑いをする私に、また光さんは顔を近づけて・・・今度はおでこにチュッとキスしてくれた。
光さん、笑いをこらえてる・・・。

「・・・やっぱ、おまえと一緒にいると飽きねえな」
「じゃあ一生、一緒にいてください」
「ああ」
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