ムーンライト・テンプテーション ~つきあかりに誘われて~ 
シャンプーとトリートメントをするときは、いつも浴槽にためたお湯を使っている私だけど、今は待てない。
だから浴槽にお湯をためている間に、シャワーを使ってシャンプーした。
トリートメントをつけた髪にタオルをターバン状に巻いた頃には、浴槽の半分近くお湯がたまっていたので、私は浴槽につかろうと、右足をあげた。
その途端、「うぅ!」っと唸ってしまったほど、腰のあたりが痛みのように疼いた・・・のは、極力気にせずに。

あぁもう、私ったら。
急にトシ取ってしまったような・・・でも、望月さんは全然平気だったよね。
私のことだって、軽々と抱き上げてたし。
いつもどおりの歩調で外股歩きしてたし。
腰さすったりとか、全然してなかった・・・。

そのとき、私の上で何度も前後に動いていた、望月さんの逞しい全裸のガタイや、その最中にも時々見せてくれた微かな笑顔、眉間にしわを寄せて「感じている」顔が眼前にチラついて、私は、思わず立てていた膝の上に、顎をチョコンと乗せた。

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