ムーンライト・テンプテーション ~つきあかりに誘われて~ 
誰だろ。

私は、条件反射的に玄関の方を見ながら立ち上がると、スタスタ歩いてインターホンの受話器を取った。

「はい」
「あ。俺」

え。島野さん!?

思わず私は、耳から外した受話器をガン見しながら、声には出さずに「なんで」と思った。

「な、なにか用」
「あぁ。別に用っていうか・・話があるんだ。会社で話そうと思ってたんだが、おまえ休んだし。開けてくれないか。すぐ終わる。おまえんちに上がるつもりもない」

・・・なによ!その、頼んでいるようで、実は横柄な物の言い方は!
こっちから「来てほしい」と頼んでもないどころか、そっちが勝手に来たくせに。
ムカつく!
と思いつつ、私はプリプリしながらドアを開けた。

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