箱庭センチメンタル
かがみ込み、覚束ない手つきで撫でると喜ぶように喉を鳴らした。
毛艶が良く、体格もしっかりしている。
以前見たときよりも元気そうに思えた。
やがて、「もっと」と言わんばかりに顎を突き出してくる。
可愛らしい催促を受けて、耳の横を撫でるように掻いてやれば、それはそれは気持ち良さそうに目を細めた。
「……妬けるな。ちくしょ、羨ましい」
「はい?」
ぼそり、聞こえた呟きに振り返ると、どことなく陰鬱な雰囲気をまとった真也が猫を見下ろしていた。
何と言えばいいのだろうか……
目が据わっている。