箱庭センチメンタル



溢れて溢れて、止まらない。


頭の中で警告音が鳴っている。


けれど増幅した疑問は、やがて私の中にすとんと落ちた。




私はここに存在している。


人形として、必要とされている。


人として産まれ、けれど人でいることは許されない。



それならば、なぜ……




私はなぜ、生きているのだろうか——。




答えを教えてくれる者が側に。


ただ一人でいい、ここに欲しいと思った。



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