S系御曹司と政略結婚!?
希望する大学合格のために一生懸命勉強し、念願叶った大学生活はとっても充実していて、毎日が新鮮でとにかく楽しかった。
けれど、やっぱり現実は甘くはない。そんな時間も卒業と同時に終わりを告げたのだ。
“最後くらい自由を与えよう”——ふたりの魂胆に気づいたのも、その時だった。
今でもかつて抱いていた夢を捨てきれない、すっごく中途半端な人間だなとつくづく思う……。
職場の副社長室では書類に目を通しつつ、ひたすら経営学の勉強に勤しんでいる。
年齢はさておき、経験も知識も足りない分は自ら補うしかない。
この役付けがあまりに不相応な私を、秘書兼教育係として神野さんがフルサポートして下さっているというわけだ。
ただし、“超スパルタ”が、前に付くけどね……?
「だから違うって言ってんだろ!これで何度目だ!?ったく、華澄の頭ん中どうなってんだよ!」
書類がデスクに叩き付けられ、「……すみません」と俯くのはいつものこと。
そう、彼はとんでもない“S”気質で、あり得ないほどの二重人格者でもある。