記憶は私に愛をくれない。



「良かったじゃない!やっと思い出せて。これでもう美初ちゃんのことで悩むことはないね!!」



母さんは心の底から喜んでいる。



この人は、俺の育ての、本当の母親だ。




「だからって、出てくなよ??陸の家はここだからな。」



父さんもここ、と親指で足元を指し微笑む。




こんな幸せな家族に囲まれてよかった。


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