あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ


「よく来てくれたね」社長がいう。


「はい。お招きありがとうございます」

本当は、招かれた記憶ないけど、そう言った方がいいと思った。
その方が、角が立たないってやつだ。


「君は?今日から人事部で働いてもらうんだったね」


「えっと……はい」
人事課は、私の赴任先だ。

さっきのメガネ君とのやり取りを思い出して、少しブルーになる。

やっぱり、夢見てるんじゃなくて、現実なんだ。

「栗原君、君は、人事に異動になったと話を聞いて、前職の上司、月島統括マネージャーに、直接社長に会って話したいと申し出たそうじゃないか」白髪総長が言う。

「はい」
確かに、言いました。

本当に聞き入れられると思ってませんでしたけど。



「話って何だい?遠慮なしに言ってごらん?」
小さい社長が言う。
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