陰にて光咲く
そして、写真が挟まれてたページにはびっしりと文字が書かれている。
【愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる…】
同じ言葉が二面にわたってびっしりと書き込まれている。
その言葉が、俺をじっと見つめているような気がした。
今まで全く気が付かなかった。
さおりからこんな病的な程の愛を注がれていたことに…
愛してる。
同じ言葉がずっと続いてると思われたが、最後のところには違う文字が書かれていた。
【愛してる愛してる愛してる殺す】
殺す…
荒ぶったようになぐり書きされた文字。
目の前の文字がゆがんで見える。
その文字は、明らかに殺意を感じた。
これは、誰に向けられているのか…
「どうしたの?青い顔して」
ビクッと肩を震わせ、持っていたノートを急いで枕の下に隠した。
さおりは二つのマグカップを持って、にこにこしながら近づいてくる。