陰にて光咲く



「でもある時、私うっかり拓夢の観察日記を落としてしまった。


それをアズマ君が拾った。


そしたらアズマ君はノートを渡しながらこう言ったの。


''あんたのやってることはストーカーだ。これ以上、拓夢に付きまとうなら


本人にバラして警察に訴える''と」



観察日記とはさっき見つけたやつか。


そうか…アズマは以前からさおりの本性に気づいてたのか。


だからさおりと一緒にいる時にアズマからの連絡がきたりしたんだ。


さおりは危ない。


さおりから離れろと…


でも、それならどうして直接俺に言わなかったんだよ。


言えない理由があったのだろうか。


さおりは話を続けた。


「でももうアズマ君はいないことだし、これからやっと二人で幸せになれるよ。私も拓夢も、もう怖がらなくていいの」


「いないってどういうことだよ?」


「だからもう私たちの間に邪魔者はいないってこと。これからは二人の幸せな未来が待ってる」


「そんなこと聞いてるんじゃない!アズマはどこにいるんだよ?さおりは知ってるんだろ⁉︎」


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