陰にて光咲く
「だよな。俺には拓夢がいるし、それでいーか!」
「あっああ!そうだよ」
「拓夢は、俺から離れたりしないよな?」
えっ…
「ずっと親友でいてくれるよな?」
アズマは真っ直ぐに俺の目を見て聞いてくる。
真剣な眼差し…
「ああ…当たり前じゃん」
そう言うとアズマは再び笑顔になる。
「じゃあ俺、毎日拓夢の家行くからな!」
「ああ、別にいいよ」
毎日来るわけないだろ。
俺だってバイトだったり大学の仲間との飲み会だってあるし、アズマも掛け持ちのバイトだったりそれぞれ忙しいだろうし。
俺はこの時の話を軽く受け流してしまった。