夜の甘やかな野望


勤務地が変わったので、この間、初めて沿線上のターミナル駅に降りてみた。


いつもは入らないようなショップのウィンドーが気になって、思い切って踏み入れた。


少しでも宗忠と過ごした自分から変わりたかったから。


あのままの自分だと、過去の海に沈んだまま、腐るだけの人生で苦しかったのだ。


少しでも自分の興味がひかれたら、チャレンジしてみた。


服を変えたのもそう。


その次は、TVCMで気になった髪型にした。


少しでも自分が変わっていけたら、過去に引きずり戻そうとする触手から逃れられると思った。


「あ・・・と」


じらされる指で息が上がってしまい、答えづらい。
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