夜の甘やかな野望
「倫子さん、この埋め合わせはするから。
どこか行きたい所とかある?
考えておいて」
「はあ・・」
歯切れの悪い返答に、宗忠は運転しながら一瞬だけ倫子に視線を動かす。
呆れられちゃったか。
お友達相手なら、気にしないで傍若無人に振る舞うんだけど。
まいったな。
「行きたい音楽会とかバレエとか、美術展とか、ある?
チケット、手配しておく」
「は?」
しまった。
いつもの調子で聞いてしまった。