夜の甘やかな野望
「そんな言い方したんですか」
「いやいや、まさか。
この頃、お誘いいただけないですねって言ってくるから、好きな人がいるのでお会いできませんって」
今、感動してもいいのだろうか。
「そうしたら向こうの両親から、うちの両親に話が行ってね。
どういうことだって言うから、ありのままに伝えたんだけど」
「圏外ですって?」
「違うよ。
好きな人がいて、彼女の家に同棲状態ですって。
まあ、そうしたら父親から申し渡されました」
倫子は思わずため息をついた。
「・・・大丈夫?」
「ん?
僕は全然平気・・・かな?」
「なんで疑問形なの」
うろんな目で斜めに見据える。