夜の甘やかな野望
寝室はカーテンが閉められ気づかなかったが、窓ガラスの向こうは下の方に灰色の街並みが広がり、空が広い。
ああ、まあ、いいです。
王子ですから。
倫子は投げやりになって、その点について考えることをやめた。
使い方がわからず四苦八苦してシャワーを浴びると、床から2段上がって、ぶくぶくと泡を吹いている浴槽に身を沈め
た。
直径3メートルほどの円形の浴槽は、床と全て同じタイルが敷き詰めてある。
泊まったことはないが、ホテルのスイートルームのようだ。
「はああー」
盛大にため息をつく。
遊ばれちゃったな、という気分が満載だ。