桜の舞う世界






「どうしたのかい?」







「いえ、ただ料理がとても美味しくできていて少しばかり感動してしまって」







「桜湖は面白いね」






彼はそう言ってクスッと優雅に笑った









すると碧兎は突然桜湖に言った








「桜湖」





「はい?」







「桜湖は僕の事が好きかい?」





余りにも真剣な表情をしていたので



その場の空気がひやりと冷たく感じた







だがただ一人、桜湖は

平然とした様子でこう言った












「出会ったばかりなので好きか嫌いか分かりません……ただ、碧兎様は凄く良い人という事だけは分かります」ニコッ





っと深い意味は無く思っている事をそのまま言ったのだった






それを聞いた彼は






「やっぱり君は面白いな」





とまたしても優雅に笑うのでした



























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