鬼上司は秘密の恋人!?
 
「ありがとうございます。でも今回の職場はちゃんと定時で帰らせてくれるところみたいなので、大丈夫です。今日は私が慣れない仕事に時間を忘れちゃって」
「そう。よさそうな職場でよかったわね。祐一くんもおりこうにお友達と遊んで待っていられたもんね」
「うん! ぼくおりこうだったよ!」

園長先生に褒められた祐一は、嬉しそうに首を縦に振る。
褒めて褒めて! と顔に書いてある祐一が可愛くて、ぎゅーっと力いっぱい抱きしめた。

「うん、祐一は本当におりこう! じゃあお迎えが遅くなったお詫びと、祐一がおりこうだったご褒美に、今日の晩ごはんは祐一の好きなものにしようか!」
「ほんと!?」

私の言葉に祐一がぱぁっと顔を輝かせる。まん丸の瞳が更に大きく丸くなる。

「なに食べたい?」
「ハンバーガー!」

即答に思わず吹き出す。
そういえば朝テレビで流れていた、おまけのおもちゃがついたこども用のハンバーガーセットのCMに、くぎづけになっていたっけ。

「じゃあ、今日は特別だよ」
「とくべつ!」
「ちゃんとサラダも食べてね」
「たべる!」
「特別だからね?」
「うん!」

ぴょんぴょんと私の周りを飛び跳ねながら喜ぶ祐一と手をつなぎ、園長先生に挨拶をして幼稚園を出た。

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