鬼上司は秘密の恋人!?
もう少し祐一が成長すれば、そうやって泣くこともなくなるのかな。
はやくそうなればいいと思う反面、小さい頃の記憶が薄れていつか祐一が由奈のことを忘れてしまうんじゃないかと思うと寂しくなる。
未来のことを考えると、いつもどうしようもなく不安になる。
これからどんどん大きくなっていく祐一を、私ひとりできちんと育てていけるのかな。
祐一の将来のために両親の保険金はなるべく手をつけないようにしているけど、とても生活に余裕はなくて、祐一には我慢をさせてばかりだ。
普通の家庭に育っていれば、子供部屋にはおもちゃがあり、年に数度は家族で旅行にいったりするんだろう。
そういう当たり前の生活を、祐一に与えてあげられない自分が悔しい。
それだけじゃない。
もしも自分になにかあったら。
そう思うとぞっとする。
両親や由奈のように、突然私が死んでしまったら、祐一はひとりになってしまう。
誰も頼れる人もいない場所で、ひとりっきりで泣いている祐一を想像すると、不安と心細さで叫びたくなる。
私は思わず夕食を作る手を止め、ぎゅっと目をつぶった。