山あり谷あり、恋もあり。
「お前、体力無さすぎだろ。」
隣から、私のことを見下ろして偉そうにしている秀太。
「走ったら誰でも息は切れますー。
それに
朝早いから、まだ体がちゃんと起きてないの!」
口を尖らせながら、秀太に対抗して下から秀太を睨む私。
「ギリギリまで寝てるお前が悪い。」
「違う。こんなに集合時間が早いのが悪い。
そもそも8時集合とか意味わかんない。
そりゃギリギリになるよ。」
「お前なぁ、ギリギリで間に合ったの誰のおかげだと思ってんだよ。
文句言わずに感謝しろよ。」
「秀太には感謝してるけど、でも文句も言う!」
「ちょっとそこ!村山くんか、静かにしなさい。」
私と秀太がちょっとした言い争いを始めたら
校長先生に名指して怒られてしまった。
しかも私だけ…なんでなの!
マイクを通して注意されたから、他の生徒からも注目されちゃうし・・・。
もう最悪だよ。
なんで秀太はお咎めなしで、私だけこんな扱いされちゃうの・・・。
しかも、なんで校長先生が私の名前知ってるの。
私はなんだか悲しくてシュンとし、下を向く。
すると、ふと、左斜め前の方から視線を感じた。
・・・ん?
パッとその方を見てみる。
「・・・///」